- コインニール部は編集者の管理のもと、独自に定めた編集ポリシーに基づき記事を制作しています。また本記事では金融庁や消費者庁、日本暗号資産取引業協会の情報を把握したうえで、読者にとって関心が高いと独自判断した内容を掲載しています。
コインニールの変革はパラダイムシフトを起こせるか!?
DeFi(分散型金融)が出現し大きく躍進したことで、DEX(分散型取引所)の普及が著しい。
それは則ち、CEX(集権型取引所)の衰退と淘汰を意味しているのではないか。
国内事情と海外事情は大きく異なるし、最先端の不便さも感じつつ、コインニールも変革の時を迎えようとしているようだ。
またネガティブな記事にするつもりでスカ!?
あんたが私の心の中を読むなんて69万光年早いわ。
私の信念は大衆心理に対する忠誠だよ。
・・・まったく面倒くさい性格デス
本記事は、コインニール部の「COINEAL取引所のビジネスシフト」に関する内容となります。
業界トレンドの背景
冒頭で軽く触れた通り、DeFiの台頭とDEXの普及というのは、グローバル市場において無視できない潮流といえる。
「CEXのトッププレイヤーであるBINANCE」と「DEXのそれ」では、取引ボリュームでまだ10倍以上の差がある状況だ。いや、ここでは既に1/10まで肉薄してきたというべきか。最新データは、CoinMarketCapの取引所ランキングで現物とDEXの項目を比較すると確認できる。
あくまでも最先端の話しであり、一般的に普及している段階ではないが、確実に変化の波は感じ取ることができる。
そうしたなか、コインニールにおいて、4回目の大規模な上場廃止のアナウンスがされた。それが起点となり、この記事を書くに至っている。
コインニールの現状の問題点
さて、この度、運営関係者よりお話しを聞くことが出来たので披露したい。
エクスチェンジ、取引所としての役割は、大手取引所に集約されており寡占傾向にある。これはおそらく、クリプト市場の成熟に伴う傾向であろう。前述のDEXがトレンドしたことも関連性があり、少数の大手取引所が市場を支配している状態は今後より明白になるであろう。
実際に、コインニールにおいて、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を除く他のメジャーコインの取引は、あまり伸びていない。それならば、ノードを維持するための不必要なコストをカットし、ビジネスドメインを変えて特色を作るほうが事業成長できるであろうと経営判断されたとのこと。
そして、(ここは以前から方針として発信しているニュアンスであるが)CNVに取引を集中させることをコアビジネスプロセスのメインと捉えるとのこと。
新しい戦略を練るために、かなりのハードワークを行っているそうだ。(筆者もインターネット業界黎明期は深夜2時が己が決めた定時だったので、16時間働いているとか聞かされるとニヤリとしてしまう。そういうカルチャーでベース能力を築いたものだ。)
コインニールがビジネスモデルをどの分野にシフトさせるかについては、後述する。
4回目の上場廃止アナウンス
9月9日付けで以下の上場廃止がアナウンスされた。
- 上場廃止日程
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取引及び入金中断日時:2021年9月16日 (木) 16:00 (UTC+9)
出金中断日時:2021年10月16日 (土) 16:00 (UTC+9)
- 上場廃止コイン/トークンリスト
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LINK, DOT, ADA, UNI, DOGE, LTC, EOS, YTA
大量の上場廃止アナウンスは過去3回あり、以下の記事で触れたので併せて読んで欲しい。
4回に渡るインパクトで、実に合計36ものコイン/トークンが上場廃止に至ったが、それは前章の「 ノードを維持するための不必要なコストをカットし、ビジネスドメインを変えて特色を作るほうが事業成長できるであろうと経営判断された」ことが理由であるといえる。
ドージと雲丹(UNI)、移動させなきゃ
またそんな見栄を汗 あなた現物持ってないですヨネ
・・・
参考までに同様の現象(大量の上場廃止)は他の取引所でも発生しており、該当のリリースページを共有しよう。
(参考)Huobi Koreaが62種を上場廃止
Huobiのグローバル戦略において、上記の措置は中長期計画に与える影響として軽微であろうし、合理的経営判断に過ぎないであろうことは想像に難くない。
コインニールのビジネスモデルチェンジ
モデルチェンジといえど、ビジネスドメインの変更といった転換ではない。
直近のウェビナー(Zoomセミナー)でもお話しされてるとおり、今後はNFTおよびGameFiに重点を置いた取引所にシフトすることを検討されている。
ゲーム開発リソースについて
専門のゲーム開発チームを既にアサインしているとのこと。そして多くの資金を投入する予定であると伺っている。
そういえば、ウェビナーで、コインニール代表のアーロン氏は、テンセントに在籍していたと公表されている。テンセントは、あらゆるサービスを展開しているが、世界最大級のゲーム会社として周知されている。
CNVメインチェーンについて
CNVメインチェーンについて、イーサリアムのサイドチェーンに変更するとどうなるのか聞くことができた。
サイドチェーン単独のステーキングを展開する予定である。
GameFiを支えるためのメインチェーンとしてのCNVの存在、そしてトランザクションで使用されるCNVをどのように扱うか議論されているとのこと。
ユーザーが誤解していること
少なくとも私は誤解をしていたユーザーの一人である。
CNVマイニング参加者(CNVマイナー)に割り当てられている全体HASHにおいて、韓国と日本のユーザーが保有しているハッシュは、25%とのこと。その他の内訳については、ここで触れて良いかわからないので割愛するが、ネガティブな想像をしていたことが少し恥ずかしくなった。事実と異なるということが判った。
まとめ
運営関係者の方に、今後の展望を総括いただいたので、そのまま披露して本記事を締めくくる。
弊社は弊社だけの特色を持ったビジネスモデルを探して適用しなければならないと考えます。数多くのメジャー取引所に私たちが追いつくのは難しいと判断したため、私たちが使用可能な他の所が持っていないという長所を利用しようと思います。それがGameFiとNFTです。
運営関係者のコメント
CNVメインチェーンを基盤としたエコシステムを構築するビジネスモデルへとシフトされるのは英断といえるであろう。
新たなアドバンテージを構築するためのバーティカルモデルチェンジにより、市場競争で勝てる分野に特化する戦略は気持ちを新たにして応援できる。
グローバル市場においてもキャッチアップが期待できるし、また我々ユーザー、投資家としても意識レベルでキャッチアップすると期待値が上がるのではないだろうか。