- コインニール部は編集者の管理のもと、独自に定めた編集ポリシーに基づき記事を制作しています。また本記事では金融庁や消費者庁、日本暗号資産取引業協会の情報を把握したうえで、読者にとって関心が高いと独自判断した内容を掲載しています。
【2021年3月度】 CNVマイニング 運用実績レポートと課題
毎度お馴染みの Coineal CNVマイニングの運用レポートです。
短期的視点だと不調であり悲観する声も少なくありませんが、内容は盛り沢山です。
運用・構造・ビジネスの観点からそれぞれ課題が浮き彫りになりましたが、解決する力はあるでしょう。
本記事は、コインニール部の2021年3月度「CNVマイニング 運用実績レポート」の内容となります。
材料てんこ盛りで期待して損したわ!
だから、また怒られますヨ
いつまでもネガティブでは、お金に好かれませんヨ
そうです。先は長いので月次振り返りを行いつつ、改善点を見出したら今後の立ち回りのためにも活かさねばなりませんね。
3月度の主なトピックス
コインニール取引所として、また投資家の立場でみても期待のトピックが沢山ありました。月利改善計画も記憶に強く刻まれていましたね。主な項目は次の5つです。
- 仮想通貨ローンサービスの開始(3/5)
- マイニング減少期を迎えステージ2に突入(3/20)
- NEW紹介報酬プラン開始(3/23)
- マイニングハッシュの買戻し&焼却(2~4月まで)
- CNVトークンの買戻し&焼却(3月中)
これだけの材料があれば価格上昇とそれに伴う月利改善計画が実現しそうだと期待する声が多かったです。それでは1つずつ振り返りましょう。
仮想通貨ローンサービスの市場評価
コインニールのローンサービスとは
コインニール(Coineal)のローン商品とは、ユーザーが保有しているBTCまたはETHを担保に、USDTを借りることができるサービスです。利用可能な期間は、7日、14日、30日であり、期間バリエーションは今後増える予定です。
3月5日に仮想通貨ローンサービス(暗号資産貸付サービス)がローンチされました。正直に申しまして、周りに利用している人がいないので市場評価は不明です。法人や大口投資家が投資戦略として利用するのが主だと思いますが、税制改正までは一切売らないと決めている一般投資家もいるので案外ニーズがあるのかもしれません。
仮想通貨に関する日本の課税制度は、雑所得としての総合課税であり、累進課税最大45%と住民税10%を合わせると最大55%と非常に高い税率になっています。早く株式投資やFX投資と同じように分離課税20%になってほしいですね。ついでに関連する知識ですが「異なる仮想通貨間の売買は非課税にする」「損失した投資額を繰越控除できるようにする」「利確時の少額決済を非課税にする」などが実現すると投資商品としてもっと浸透することになります。
ローンとレンディングのニュアンス違い
コインニールのCNVプロジェクトで事前に公表されていたのは「レンディング商品」でしたが、登場したのは「ローン商品」でした。言葉の定義上は、lendとloanは同じ意味を持ちますが、金融商品では区別されています。なぜならば、市場に出回っている先行商品におけるレンディングとは、投資家が保有する商品を貸し付けて利息を得る商品が一般的であり、ローンは借りて期日までに利息付きで元本を支払うという真逆の商品になるからです。
単語の意味は同じでも上記の2つの異なる商品があり、市場ではニュアンスが異なります。もう少し具体的に説明するためにBinanceの事例を出しましょう。
Binance Savings
The simple way to Lend & Earn.
Crypto Loans
Get a loan secured by your crypto assets.
上記のとおりバイナンスは業界スタンダードな使い分けをしています。
- レンディングは、投資家が貸し付ける商品(利息を得ます)
- ローンは、投資家が借りるほうの商品(担保が必要であり、利息を払います)
Coineal(コインニール)関連リンク
CNVマイニングの減少期(ステージ2へ移行)
3月20日 正午に減少期を迎えSTAGE 2 になりました。ブロックあたりの生成枚数が750枚から540枚に減少しました。詳細は、マイナー損益分岐点の記事に詳しく書いています。このタイミングに合わせて価格調整してくると楽観的期待を抱いていましたが、期待外れに終わりました。以下が前後のマイニング報酬とCNV価格です。
日付 | マイニング報酬 | CNVトークン価格 |
---|---|---|
3/19 | 0.0254CNV | 15.644 |
3/20 | 0.0215CNV | 15.659 |
3/21 | 0.0183CNV | 15.407 |
STAGE 3 へのカウントダウンタイマー
CNVマイニングレポート(グラフ)
月次サマリー
お馴染みの3つの月次グラフを凝りもせずに披露しますが、ポイントは3点です。(※いつものようにグラフのうち2つはミニマムプランの300ドル、3TH/sの数値です。)
- CNV価格は年末年始の暴落からベアマーケット継続中
- 現行マイニング報酬だけみると原資回収は不可能
- マイニングプランは1月中旬から売上低迷し、新しくなったCNV紹介プランも機能せず
CNVマイニング量とトークン価格
2月のCNVマイニングレポートのようにROIとかフォーカスするのは無粋な行為になるため止めておきます。ちょっと悲惨です。MLA制度を好んで活動しているネットワーカーにとっても紹介しづらい進捗です。
投資回収期間(目安)
私が記録し続けている投資回収期間はステージ3以降の採掘減少を計算に入れておらず、あくまでも日々の配当報酬に基づいた回収期間です。この記事を書いてる4月3日の時点で1,200日を超えてしまいましたので、現時点の判断としては、マイニングプランを買ってもお金を捨てることになります。普通の人間関係ならば、「そんな商品奨めるって冗談だろ」と鼻で笑われます。あくまでも月次でみた場合なので、長期的な展望だと将来的にどうなるかはわかりません。
ただ、CNVマイニングプランを買うメリットは見出しづらいでしょう。なんせプランを買うお金で1200日間マイニングするよりも、同じ金額でトークンを購入するほうが枚数が多いのです。
同じ予算でも、マイニングは1200日間かけて採掘報酬を得るのに対し、トークン現物は板取引ですぐに買えます。本来であれば、マイニングのほうが得であるべきですが、現物を買うほうが入手できるCNV枚数が圧倒的に多いのです。もちろん、今後改善する計画があり、本来あるべき姿に是正することを期待するしかありません。
CNVアフィリエイト プランを刷新
3月23日にCNVアフィリエイトのプランが新しくなりました。くわしくはアフィリエイト紹介記事を読んでください。
CNVアフィリエイトプランが新しくなると、韓国市場から大量の新規ユーザーが入ってくるとのセミナートークがありましたが、見込みが甘すぎたようです。ほとんど増えていない事は、ハッシュレートパワーの増加数を計測してたら一目瞭然です。
期間 | ハッシュ販売数(日次平均) |
---|---|
3/1~7 | 259 TH/s |
3/8~14 | 193 TH/s |
3/15~21 | 229 TH/s |
3/22~28 | 207 TH/s |
3/29~31 | 82 TH/s |
CNVアフィリエイトの制度を改善して報酬アップしたところで、トークン価格が下落中なので新規ユーザーが入ってきていません。これは当然だと思うので、私自身の感覚が普通であることがわかり、ある意味ほっとしました。
Coinealオフィシャル関連リンク
CNVマイニングハッシュの買戻しと焼却
CNVマイニングハッシュの買戻し・焼却は、累計3回実施されたことになります。それ自体は追加投資せずにマイニング報酬が増えるメリットがあるのは間違いではないですが、現物買いのほうが遥かに多い数量を得られる状況下では、恩恵は感じられません。以下は、hashのバイバック&バーンが行われた数量と前後の採掘量変化を3 THプランで見た表です。間に減少期があったので、それも併せて記載しています。
日付 | hashバーン数量 | 前後の採掘量変化(3THあたり) |
---|---|---|
2/16 | 206,544 TH | 0.0223 → 0.0233 CNV |
3/2 | 396,276 TH | 0.0232 → 0.0254 CNV |
3/20(減少期) | – | 0.0254 → 0.0183 CNV |
3/22 | 274,908 TH | 0.0183 → 0.0195 CNV |
4/5(予定) | 462,750 TH |
3月が終わった段階では累計877,728 THが買い戻し・焼却されました。そして予定されている4月5日分を合算すると1,340,478 THとなり、予定されている300万ハッシュの買戻しに対する進捗率は45%になります。
CNVトークンの買戻しと焼却
3月1日から31日までの期間で、約2億円~5億円の予算をかけてCNVトークンが取引板より買戻しされ、そして焼却する計画が発表されていました。これはマイニングハッシュのバイバックとは異なり、CNVトークンの板買いですから価格への好影響が大いに期待されたのでした。
CNVトークン(現物)の買戻し・焼却に関する計画
【対象期間】2021年3月1日から3月31日
【予算】約200万~500万UDC(約2億円~5億円)
上記に対して、結果はどうだったでしょうか。答えはチャートから読み取れるまんまだったのです。
公表された結果は下記になります。
使用した総資金 | 2,165,572 USDT |
買い戻したCNV | 128,545.1 CNV |
平均取得単価 | 16.84USDT / CNV |
上記から読み取れることは、次のとおりです。
- 平均取得単価の高さから、月初に集中的に行われた。
- 使われた資金は予定の最低ラインだった。
- つまり当初はまだまだ使う予定て様子を見た結果、板取引に与える効果はとても限定的であることが判明し、残りの予算は使わない事を決めた。
3つ目は想像の域ですが、予算全部を月初に使ってしまう場合の効果は予め想像できますので、チャートメイクの実績があるのであれば、当初思惑と異なる検証結果が出たために中断したというヨミになります。まんざら外れていないように思うのです。
Coinealオフィシャル関連リンク
CNVマイニングPJTの4月度の課題
マイニングハッシュについて
CNVマイニングPJT(プロジェクト)におけるハッシュの買戻しは、あくまでも大口投資家の保護が目的であり、CNVの発行量を抑制するものではありません。従いまして、売り圧力は減らないのです。
トークンについて
2億3,800万円のトークン買戻し・焼却があって上記チャート図のようなベアマーケット(下げ相場)ですから、それがない4月は、さらに下がると読むのが妥当です。
上記2つの相反について
プロジェクトの目的を達成するうえで、CNV価格をあまりにも下げ過ぎましたね。これからもWoo氏率いるプロジェクトチームは苦労される事と思いますが、下がった評判や悪いクチコミを挽回するのは至難の業ですし、莫大な資金がかかることでしょう。
マイナーは年末からの動向で元本回収リストの高さを思い知らされました。そのため、長期的視点で楽観視するなど論外で、先ずは原資を回収したいのです。月利か高くても低くても、一定のマイナーが売却しますから、リスクを解消しなければ月利改善計画の遂行が困難でしょう。
「マイニング報酬=売り圧力」でありhash買い戻し&焼却によるマイニング報酬の改善は、トークン価格のコントロールと相反するもしくは売り圧は変わらない。則ち残り7割のhash買い戻しが進めば進むほどトークン価格下落に拍車がかかります。それをどう解消するのか。この発言の根拠となる考えは、クジラよりも個人投資家のほうが簡単に売ると思うからであり、個人の想像です。
運営はhashを焼却するのではなく、買い戻したhashはそのままファンドにプールしつつ、マイニング報酬のCNVを焼却すれば、価格に悪影響がでないように思います。大きな変更になるので、投資家による投票とかが必要でしょうけど。このままだと皆さんの予想どおり4月はかなり暴落するでしょう。
CNVプロジェクトに残る希望とマイナス要因
公式コミュニティでのWoo氏の発言をみるかぎり、結果を出すことに苦労しており思惑通りになっていないだけで、いずれ全ての歯車が噛み合ってくるのではないかと期待が残ります。
ちょっと中途半端ですが、これから6回目のシン・エヴァンゲリオンを観に行くので続きはまた。追記します。4月3日(土)は結局、観に行きませんでした。今日は行けるかな。
そういえば、下記の画像について、ToshiさんのZoomセミナーのプレゼン画像を無意識にパクってしまったようで慙愧の極みです。申し訳ありません。
それにしても、Toshiさんのようなスピーカーが出てきたことは非常に好印象です。
WooさんとToshiさん以外のセミナー講師は質が悪いですから今後の改善に期待しています。以前のプレゼン(該当スライド)のように「※価格と月利は参考値です」といった注意書きが記載されていれば、どのような煽り要素を盛り込んでも良いというスタンスは明らかに間違っています。現に大半の人が印象を植え付けられたのです。
「参考値です」よりも「トークンバイバックで45%」「トークンバイバックで$80」になると公式スピーカーが目標として掲げたことが強く印象に残るのは当然だし、意図してやってますよね。リスクヘッジの文言があるから無問題であるというスタンスだから信用を失うのです。
「あくまでも例えであり、勝手に誤解するのはユーザーだから、セールス活動に有利に働くように高めの設定にしようぜ」という意見の人がプロジェクト運営メンバーにいるのであれば、排除すべきです。一時的に有利に作用しても必ずブーメランとして自分達の身に降りかかります。それが今でしょう。気をつけないと特殊詐欺に発展しかねませんから、規制の甘いグレーな業界でグレーゾーンをせめても持続性が無い事実を受け止めていただき、今まで以上に素晴らしいアウトプットをしていただけると良いなと思います。改善されれば、将来性がすごく楽しみなプロジェクトとして成長スパイラルに乗ることも可能でしょう。
どの立場であろうと知識としてチェックすべき関連情報
- 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルの注意喚起(※金融庁、消費者庁、警察庁の連名)
- 金融庁ウェブサイト
- 消費者庁ウェブサイト
- 金融サービス利用者相談室 0570-016811
- 消費者ホットライン 局番なしの188(いやや!)
- 警察相談専用電話 #9110
CNVマイニングもCNVトークン(現物)も、現時点で増資等を行うのは、不確定要素が多くリスクが高い。マーケットトレンドのDeFiやNFT、そしてCNVを拡散したトップランカー達が推しているファイルコインなど、他に見込みのある商品やプロジェクトが沢山あるので、視野を広くして比較検討をしっかり行うべきと思います。私のところにも沢山の新規プロジェクトの誘いがありますので、慎重に見極めたいと思います。